こむずかしいせいぶつ!

専門分野とそれ以外と。

THE CELLを読む⑯

I took it easy all day yesterday, so I'm going to start working hard again today.

 

話は糖から離れ、脂肪酸へ。。

脂肪酸は化学的性質の異なる2つの部分、炭化水素カルボキシ基からなる。炭化水素鎖は疎水性で化学反応性に乏しいカルボキシ基は(カルボン)酸としてふるまい、イオン化するので親水性で化学反応性が高い。細胞内では脂肪酸はカルボキシ基を介して共有結合している。

パルミチン酸(palmitic acid)の炭化水素鎖は飽和(saturated)している。このような脂肪酸飽和脂肪酸という。(パルミチン酸、ステアリン酸など動物性のものに多い)

一方オレイン酸などは不飽和(unsaturated)の尾部を持つ不飽和脂肪酸である。不飽和脂肪酸では二重結合による折れ曲がりが原因で固体になりにくい。(植物性油)

細胞における脂肪酸はグリセロールに脂肪酸3つが結合してトリアシルグリセロール(triacylglycerol)分子の状態で備蓄される。エネルギーの必要性が出ると炭素2個の単位に分解され、トリアシルグリセロール一つでグルコースの6倍のエネルギーを発生する。

脂肪酸やトリアシルグリセロールなどの脂肪酸誘導体は脂質(lipid)と呼ばれ、’水に溶けず、有機溶媒に溶ける一群の生体分子’である。脂質は長い炭化水素鎖を持つタイプ(脂肪酸など)と環状のタイプ(ステロイドなど)が存在する。

細胞を(備蓄でなく)構成する脂肪酸として、細胞膜を構成するリン脂質(phospholipid)がある。グリセロール1個と脂肪酸2個、さらにリン酸基からなる小分子である。グリセロール+脂肪酸の尾部は疎水性であり、リン酸基は親水性である。リン脂質は疎水性部分と親水性部分を分子の中に持ち合わせる両親媒性(amphiphilic)物質である。

リン脂質はこの両親媒性により、疎水性部分が内側、親水性部分が外側を向く2重の膜を形成する。これを脂質二重層(lipid bilayer)といい、これが細胞膜構造の基礎となっている。

 

 

That's all for today. Well done!!