こむずかしいせいぶつ!

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THE CELLを読む㉑

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細胞内に蓄えられた有機分子である糖(光合成由来)混合分子(食物由来)からエネルギーを取り出すため、生物は緩やかな酸化(制御された燃焼)を行う。

有機分子=炭化水素はほぼCとHから成る一方、大気中には大量の酸素Oが含まれるため、炭化水素を分解した産物の最も安定な状態はCO2とH2Oである。従って、生物は酸素O2を取り込み二酸化炭素CO2と水H2Oを排出する。これを呼吸(repiration)という。

光合成と呼吸は相補的(真反対)な過程でありどちらも必要であることから、それらを行う動物、植物、微生物=生物圏(biosphere)全体としての巨大な循環ができていることが分かる。C、H、Oだけでなく、N、P、Sも循環している。

 

有機分子の酸化は一段階でなく、複数の段階に分けて行われる。

酸化(oxidation)酸素の付加というよりも電子の除去反応を示す。逆反応である還元(reduction)電子の付加反応である。呼吸においては酸素Oが水素Hや炭素Cが持つ電子を受け取る還元剤として働くので、有機分子側からすると酸化された、ということになる。これは一つの分子内の極性共有結合でもいえることであり、電子をより引き付けている方が還元、電子から遠い方が酸化されていることになる。

細胞内の分子が電子(e-)を取り込む際には合わせてプロトン(H+)を取り込むことが多く、分子をAとすると以下のような反応が進む。

A+(e-)+(H+)→AH

水素の付加によりAは還元されてるので、水素化(hydrogenation)も還元反応である。つまり逆反応である脱水素反応(dehydrogenation)は酸化反応である。

このような酸素の付加、脱水素、電子放出など様々な方法を用いて有機分子の酸化反応は進んでいく。

 

 

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