こむずかしいせいぶつ!

専門分野とそれ以外と。

THE CELLを読む⑳

Let's get used to it a little at a time ;)

 

物理学・熱力学第二法則より、万物は無秩序な状態へ向かう。この動きは自発過程(spontaneous process)であり、逆に秩序立った状態へ移行するには努力(すなはちエネルギー)が必要である。

乱雑さはエントロピー(entropy)という量で測ることができ、秩序(エントロピー小)→無秩序(エントロピー大)へ向かうということである。

細胞内は秩序が保たれており、そのためのエネルギーを種々の化学反応で賄っている。細胞内のエントロピーは小さい代わりに細胞外へ熱などを放出することで細胞外のエントロピーは大きくなり、結果的に熱力学第二法則に従う。

細胞が放出するエネルギーに関しては熱力学第一法則を考慮する。熱力学第一法則より、エネルギーは変換されるもので作り出したり失われたりしない。細胞において、食物などを取り込む→食物を構成する原子間の化学結合が持つエネルギー→細胞構成分子のランダムな熱運動、以上のようなエネルギー変換の流れが成立している。

細胞の代謝では上記の流れによる熱生成が秩序の増加に密接に共役(coupling)している。

 

動物は食物を食べエネルギーを得るが、食物連鎖の最下位は植物であり、元をたどればすべては太陽エネルギーである。

植物や光合成細菌は光合成(photosynthesis)によって太陽の電磁エネルギーを化学結合エネルギーとして取り込む。具体的には、電磁エネルギーを用いて炭素(二酸化炭素)、水素(水)、酸素(水)、窒素(土(アンモニアまたは硝酸塩))、微量元素(土(無機塩))などの原子を糖、アミノ酸ヌクレオチド脂肪酸に変える。これらの小分子は化学反応によってタンパク質、核酸、多糖、脂質になって植物の体を構成する。

光合成には第一段階と第二段階があり、第一段階では太陽エネルギー→化学結合エネルギー(小分子)として貯蔵される。

第二段階ではエネルギー運搬体分子(第一段階の生成物)を用いて二酸化炭素(CO2)と水(H2O)から糖と副産物として酸素(O2)を作る。この過程を炭素固定(carbon fixation)という。

光合成全体としてのエネルギー変換は以下のように表すことができる。

光エネルギー+CO2+H2O→糖+O2+熱エネルギー

 

 

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