THE CELLを読む⑪
1-3日をオフにしたいので、29-31日は一日2回更新で行きます。
原子は陽子,中性子,電子からなり、構造的には陽子・中性子が中心で固く結合し核となり、電子が外形を作っている。つまり原子の結合は電子に依存する。
電子は惑星のように電子殻(electron shell)と呼ばれる軌道に乗って運動しており、電子殻に収容できる電子数は決まっている(以下に示す)。
(中心から)核-電子殻①(電子×2)-電子殻②(×8)-電子殻③(×8)-電子殻④(×18)...(生体分子の殆どは4番目の電子殻までしか持たない)
電子は中心に近い電子殻から満たされ、電子殻が電子で満たされた原子ほど安定である。
生体組織にある原子は電子殻を満たしていないことが多く、反応性が高い。
満たされていない電子殻は不安定なので、不安定原子同士で化学結合(chemical bond)を行い、安定化を図る。原子間の化学結合は以下の二通りがある。
イオン結合(ionic bond)…最外殻が満たされていない原子は他の原子へ移る
共有結合(covalent bond)…2個の原子で電子を共有する
最外殻を満たすために獲得または放出する電子数を原子価(valence)という。
化学結合で原子間で電子が平等に共有される場合と、不平等な場合がある。後者では電子が偏っている方の原子とそうでない方の原子が存在し、電子が偏っている原子は電気陰性度(electronnegativity)が高いという。
元素の化学的性質には最外殻原子数が重要な役割を果たしているので、元素を原子番号の順に並べると性質の似た元素が周期的に現れる。周期的な元素の特徴に基づいて作成された表を周期表(periodic table)という。
分子(molecule)は共有結合で繋がれた原子の集まりである。
共有結合では①電子の原子間移動はなく、②電子の共有によっていずれの原子の最外殻も満たされる。
正電荷を持つ原子核(陽子+中性子)同士は反発するが、共有された電子がつなぎとめる役割をしている。引力と斥力が釣り合う原子間の距離は決まっており、これを結合長(bond length)と呼ぶ。
共有か非共有かに関わらず、その結合を切るのに必要なエネルギーの総量を結合強度(bond strength)という。単位はkal(kj)/molである。(*1kj=o.239kcal)
典型的な共有結合は熱エネルギーの100倍以上の結合強度を持つため熱運動では切れず、生細胞はこれの切断に酵素(enzyme)を用いる。
1個の原子が複数の原子と共有結合を作る場合、各結合の相対的な向きは共有電子の軌道の方向によって決まる。そのような原子間の共有結合の特性には結合長と結合エネルギーの他に結合角が加わる(水分子(H2O)はミッキー型で耳-頭頂-耳の内角は結合角)。
化学重いなぁ。。朝の更新はこの辺で。お疲れ様でした。。(ねむい。。)